<プロフィール>
1980年神戸生まれ。神戸松陰女子短期大学生活造形学科卒業。2001年兵庫県立美術館勤務、2003年森美術館勤務、2006年に出版社ギャップ・ジャパン入社。2017年からフリーランスのエディター・ライターとして主にライフスタイル・カルチャー系の雑誌や書籍、WEBマガジンなどで活躍。趣味はアートとワインをめぐる旅。2017年9月に第一子を出産。東京都在住。

自分が好きなこと、興味のあることに時間をかけられる生き方を決意

ファッションやアートが好きな母親の影響もあり、小さい頃からファッション雑誌やカルチャー雑誌をパラパラ眺めては、「いつか自分もこういう雑誌を作りたい」という思いを抱いていました。

高校生の頃は「Neo Asia」というクリエイティブグループを結成し、私は写真を、友達はヘアメイクを担当して校内の可愛い女の子をハントしては美術室の隅っこで撮影会をして“クリエイター”の真似っこをして楽しんでいました。

大学生時代に光文社「JJ」のライターとして少し働けたことが刺激となり、出版界を目指すことを決意。キ ャリアのスタートは25歳。フリーペーパーの編集・ライティングにはじまり、映画インフォメーションの150文字の原稿を編集長のOKが出るまで朝まで書き直し続ける日々でした。

それから13年、『マンスリーm』(休刊)や『東京カレンダー』『Frau』『Safari』『デザインノート』などのライフスタイル系の雑誌や料理本など多くの紙媒体を製作してきました。最近はWEBも増えてきています。情報誌のエディターは、常に最新の情報をキャッチし、面白いコンテンツを探し続けていなければならなかったので、今でも無意識にいち早く最新スポットに行ったり、流行りのグルメを食べに行ったりと、ミーハーな行動をしてしまいます(笑)

昨年会社を辞めてフリーランスになってからはより自分が好きなこと、興味のあることに時間をかけられる生き方をしようと決意しました。

横田可奈  プロフィール

アートやデザインに関する仕事をもっと増やしたい!という気持ちからフリーランスへ

長年、雑誌や書籍の編集の仕事に携わってきて、その都度与えられたテーマに没頭し、寝る暇も惜しんで企画を練り、原稿を書いてきました。基本的にミーハーなので、何にでも興味が持てるのですが、本当に自分が好きなアートやデザインに関する仕事をもっと増やしたいというのがフリーランスになろうと思ったきっかけでした。

また、エディター業だけでなく、ワークショップなどのイベントの企画やプロデュース業など、紙媒体だけでなく、立体的に活動の幅を広げたいという思いが強くなったからです。

「自分で仕事を選べる」
「仕事の量を調整できる」
「パソコンがあればほとんどの仕事がどこでもできる」

これはエディター・ライターの特性だと思います。午前中取材の後に友達とランチして、夕方までカフェで原稿を書き、保育園にお迎えに行く。残りの原稿は子供が寝てから…。といった比較的自由な働き方ができるので、毎日そんなにバタバタすることがないのは助かっています。

あと、この仕事は会いたい人にインタビューできたり、自分が気になる場所・もの・ことを取材できたりするので、毎日がワクワク・ドキドキ・エキサイティングなことも魅力です。

ワーキングマザーとして!自分の中から湧き出るエネルギーを感じる働き方

ワーキングマザーとしてはまだ半年程度のひよっこなので、実際に苦労がやってくるのはこれからなのかもしれません。徹夜で原稿を書いても終わらなかったり、校了日で大変な時に子供が熱を出したり、ということはこれからもたくさんあると思います。可愛い我が子を保育園に預けて働くのだから、その時間は集中して仕事をする。できるだけ好きなこと、やりがいを感じられる仕事をすることでモチベーションを上げて行きたいなと思っています。

今は、昔からの夢が叶い、好きなことを仕事にできているからこそ、頑張りがいがありますし、満足しています。人の話を聞くことが好きですし、原稿を書くこともとても楽しい。それってすごく幸せなことだと思います。そして、フリーランスという、「組織に属さず自分の力で仕事を得て生きていく」という生き方に昔から憧れていたこともあって、日々、自分の中から 湧き出るエネルギーを感じています(笑)

横田可奈  プロフィール

誰かの役に立つこと、喜んでもらえることがモチベーション

この記事を読まれている方の中には、働き方や生き方を迷っていらっしゃる方もいるかもしれません。そんな時には、私はいつも「誰かの役に立っているか」を考えるようにしています。その仕事の内容が誰かの役に立つことか、喜んでもらえることであるかどうか、それはモチベーションを保つ上で大事な基準です。

そして、生き方に迷った時は、「自分の感受性ぐらい自分で守ればかものよ」という詩人の茨木のり子さんの言葉を思い出して自分にカツを入れることにしています。どんな結果も自分で選んだ末のものだし、上手くいかなくても、辛くても、その経験は次に活かされるので。少し飛びますが、このポジティブシンキングは、中学二年生の頃に阪神淡路大震災を経験し、「生きているだけで幸せなんだ」ということを身をもって感じられたことが影響しているのかもしれません…

世の中のためになるクリエイティブなことをライフワークに!

今、仕事とは別にレッジョ・エミリア・アプローチという教育法を取り入れたパフォーマー育成講座に参加しています。子供が生まれてからより興味が増した「教育」と、昔から 好きな「アート」を結びつけた、子供の豊かな感性をのびのびと育てるアプローチを自分でも実践できたらいいなと思い、参加しています。これからも、エディター・ライターの職にこだわらず、「世の中のためになるクリエイティブなこと」をライフワークにしていけたらいいなと思っています。

これからフリーランスで活動していこうと考えている方は、まずは自分が好きなこと、ワクワクすることに関わることが大切だと思っています。少しでも魅力を感じることや、気持ちがいいなと思う人に出会ったら、どんどん関わってみることをおすすめします。新たな価値観が自分の中で生まれると、アクションが起こしやすくなると思います。人生は一度きり。自分と自分が大切な人が笑顔でいられる毎日を過ごせるといいですよね。